音楽を、やってみよう!~楽器レビューと徒然日記~

楽器レビューや音楽の話題を中心にした徒然日記です。

【レビュー】 Fender Road Worn '60s Jazz Bass

今回は、フェンダージャズベース、Road Worn '60s Jazz Bassをご紹介します。

 

 

フェンダーのRoad Wornシリーズというと、割とハードなレリック加工を施し、ヴィンテージサウンドを指向していくという、メキシコ製フェンダーの大人気機種ですね。

 

このブログでは、以前、RHCP(レッチリ)のフリーモデルについて、ご紹介をさせていただいたことがあります。

tk-guitar.hatenablog.com

 

今回は、フリーモデルではなく、通常のジャズベース。こちらも、一見して、かなりの風格が漂っている印象です。

 

まず、外観を見てみると、前述のレリック加工がとにかく目を引きます。長年にわたって使い込まれたようなその雰囲気は、とても人工的につけたものとは思えません。そして、傷のみならず、金属パーツやピックアップにも、さびやくすみといった細かい加工が施されており、本当に芸が細かいです。ヴィンテージ指向の方にとっては、この点だけで、まず興味をそそられるのではないでしょうか。

 

そして、このモデルの特徴としてもう一つあげられるのが、非常に薄いニトロ・セルロース塗装。この塗装は、レリック加工の雰囲気を引き立てると同時に、その薄さが木の鳴りを引き出しているなど、サウンド面へもかなりの好影響を与えています。

 

なお、このベースは、「’60s」を名乗っていることからもわかるとおり、60年代…具体的には、おそらく62年製のジャズベースをモチーフに設計されている感じです。ですので、このベースには、20フレット、逆巻きペグなどといった、昔ながらのジャズベースの特徴も、しっかり受け継がれています。

 

さて、実際のサウンドはどうか。

 


Fender Road Worn 60s Jazz Bass

 

まさにその見た目どおり「枯れた」サウンドではあるのですが、一方で意外とサウンドへの「張り」になり得る成分なんかも兼ね備えている印象で、言うなれば「実戦的なヴィンテージサウンド」といったところでしょうか。

 

弾いてみて思うのは、とにかくこのベースの、基本的素質の高さ

 

ですので、その見た目どおりに、ヴィンテージ系に振ったサウンドを目指していけば、そっち方面にうまく仕上げていくこともできますし、一方で、だとえばハイパワー系のピックアップを載せれば、そのピックアップの特性を、この質の高いベースがうまく引き出して、現代的なロックサウンドにもうまくはまるベースサウンドを作り出すことができます。

 

そういう意味では、見た目と違って万能…というか、そもそもジャズベース自体が万能ベースというふうに言われていますので、そのジャズベースの良さが、まさに十二分に発揮される一本、というふうに言えるかと思います。

 

 

ところで、このRoad Wornシリーズ、前述のように、レッチリのフリーモデルと、一般的なスタンダードモデルの両方があり、どちらがいいか、迷われるところもあると思います。これら両者の違いを見ていきますと…

 


  • フリーモデルはシェルピンク。これも通常ラインナップではあまり見ない、貴重な色ですね。

    一方の一般モデルはサンバーストかフィエスタレッドの2択。レリック加工されたサンバーストの渋さもかっこいいのですが、個人的にはフィエスタレッドの方も超好みで、これは非常に迷います。

 

  • コントロール
    フリーモデルは2連のスタックノブ。それぞれがフロントとリアのボリューム、トーンをコントロールするタイプですね。

    最初期のジャズベースはこのスタイルだったのですが、基本的には1962年から、今回紹介している一般モデルのような、2ボリューム+マスタートーンの3ノブになり、こちらの方が一般的なジャズベスタイルとして認知されています。ですので、フリーモデルの方が珍しさはありますね。

 

  • ピックアップ
    公式サイトでは、フリーモデルについては「Pure Vintage ‘64 Single-Coil Jazz Bass」、一般モデルは「Standard Vintage Alnico Magnet Single-Coil Jazz Bass」となっています。

    名前だけではよく分かりませんが、引き比べた印象では、フリーモデルの方は余計な帯域を思い切って落としており、一般モデルはもう少し幅広い帯域で音を鳴らしている印象でしょうか。ここはもう、完全に好みの世界ですね。

 

とまあ、大きな違いは、このあたりでしょうか。

 

このRoad Wornのジャズベース、ホントに出来が良くて悩むのですが、もう一つ悩ましいのが、価格の問題。実売価格が18万円台であり、これくらいの値段になると、USA製のアメリカン・プロフェッショナルシリーズと競合してくるのです。

 

とはいえ、ここは「メキシコ製とUSA製が同じ値段?」というような視点で見るのではなく、「ヴィンテージ指向のベースと、それを現代的にリファインしたベース」という比較で見て、それぞれの好みに合う方を選べばいいのかな、と思っております。

 

20万円弱ということで、比較的高額なベースだというふうにも言えますが、その分、それに見合う価値は、間違いなくあります。

 

このRoad Wornシリーズのジャズベースを1本持っていれば、一生使えるベースになること、間違いないのではないでしょうか。

 

 

 

【レビュー】Fender American Professional Jazz Bass

本日は、フェンダーのベース、American Professional Jazz Bassをご紹介します。 

 

Fender エレキベース American PRO JAZZ BASS® ROSEWOOD CAR

Fender エレキベース American PRO JAZZ BASS® ROSEWOOD CAR

 

 今、「フェンダーUSAのジャズベース」というものを買おうとすると、一番身近なモデルになるのが、これですね。

 

フェンダーのAmerican Professionalシリーズ、いわゆる「アメプロ」は、昨年、2017年に、これまでのAmerican Standard、いわゆる「アメスタ」に代わる位置づけでリリースされたラインナップ。

 

フェンダーUSAと言われる、米国産のフェンダーシリーズの中では、一番お求めやすいモデルではありますが、このアメプロは、細部にわたってしっかり作り込まれており、ラインナップ内での優劣うんぬんではなく、シンプルに非常に使える、実戦的な中身になっているのが特徴です。

 

このブログでは、以前、アメプロのプレシジョンベースを紹介させていただきました。 

tk-guitar.hatenablog.com

 

このときも、このプレベを私は非常に使いやすいと感じたわけなのですが、今回のジャズベはどうなのか。

 


Fender American Professional Jazz Bass

 

端的に言うと、「現代的なニュアンスを持ったジャズベのサウンド」といったところでしょうか。

 

このジャズベース、ボディはアルダー、指板はメイプルorローズウッドという、非常にスタンダードなつくり。ピックアップには、V-MODという、このアメプロ用に新たに作られたものが搭載されていますが、このピックアップが、アメプロのサウンドキャラクターを作り出している印象を受けますね。

 

指板のメイプルorローズは、これまた非常に悩ましいところではありますが、スラップでバキバキに攻めたい人はメイプル、指弾きで渋く攻めたい人はローズを選ぶと、このベースの良さが引き立つのではないでしょうか。

 

また、このジャズベの大きな特徴が、ネック回り。このアメプロは、これまでよりもさらに薄めな「スリムCシェイプ」というものが採用されており、これが非常に細身で、弾きやすいんです。

 

ジャズベ自体が比較的弾きやすいベースである中、ここまでネックが細いと、握り込みも非常にしやすいです。何より、この弾きやすさが、新しいベースラインを生み出しそうな、そんな期待感さえ持たせてくれます。

 

一方で、このベース、フェンダーUSAのスタンダードなジャズベースではありますが、いわゆるヴィンテージ指向とは必ずしも言いがたい面がありますので、そっち方面を期待する方は、あらかじめ試奏し、自分の求めるサウンドと合っているかどうか、ご自身の耳で確認されることをお勧めします。

 

どちらかというと、このベース、「現代のフェンダーが送り出す、最新のベース」ということで解釈した方が、スッと落ちてくる感じですね。

 

そう考えると、ヘタにヴィンテージ系のベースに手を出すより、はるかに使い勝手はいいですし、基本的に年式が新しいですから、長く使えるのも間違いなし。実戦的なジャズベースをお探しの方には、非常に心強い味方になってくれると思います。

 

価格は基本的に20万円弱くらいが定番の様子。フェンダーUSAのベースとしてはお求めやすい方ではないでしょうか。

 

新しいフェンダーUSAのスタンダードは、プロフェッショナルにも使い込める、素敵な一品なのです。

 

Fender エレキベース American PRO JAZZ BASS® ROSEWOOD CAR

Fender エレキベース American PRO JAZZ BASS® ROSEWOOD CAR

 

 

【コラム】メルカリでの取引はお得? ~エフェクター編~

メルカリ。

 

テレビCMやらニュースやらで、すっかりおなじみになった、あのフリマアプリです。スマホ1つで気軽に出品し、そして購入できる。さらには取引の際のプライバシー保護もしっかりしており、現在、幅広い層に使われているそうです。

 

【メルカリURL】https://www.mercari.com/jp/

 

さて、そんなメルカリ。果たして楽器のお買い物が、お得にできるのでしょうか

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今回の記事では、エフェクターについて、チェックしてみることにします。

 

まずは、コストパフォーマンスの高さから、圧倒的な人気を誇る、BOSSのマルチエフェクターGT-1。新品を買おうとすると、概ね2万円くらいになる代物です。

BOSS GT-1 Guitar Effects Processor マルチエフェクター ボス
 

 

さて、メルカリで、「BOSS GT-1」を検索してみると…。

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おおむね、16,000円~17,000円くらいが相場になっているようですね。。

 

なるほど、確かに新品で買うより安い…。とはいえ、基本的に中古出品になるでしょうから、そこは当たり前ですよね。

 

では、一般の楽器屋さんの中古で購入すると、どうなるのでしょうかイシバシ楽器さんのウェブサイトで、中古のGT-1を検索してみると…

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一部違う商品も混じってますが、比較対象のGT-1だけでみると、ほぼ同価格帯だといって差し支えないですよね。

 

これ、現行モデルのエフェクターであれば、ほぼ同様の傾向が出ます。

 

つまり、「メルカリと楽器屋さんの中古は、表示価格ベースで見るとほぼ同価格」ということです。

 

ただし、メルカリには、「値引き交渉」という文化があります。

 

コメント欄を使って、たとえば今回のGT-1なら「15,000円になりませんか?それなら購入します」などといって、交渉を行うものです。この交渉がめんどくさいからと、「値引き交渉不可」を商品説明に掲げるパターンもありますが、このあたりがメルカリの醍醐味だという人もいます。

ちなみに私はこの値引き交渉がめんどくさくてイヤでした…。ていうか、「値引き交渉不可」と書いてあるのに、それを読まずに値引き交渉をふっかけてくる人のなんと多いことか…。

 

なので、値引き交渉がうまくいけば、ひょっとすると店頭中古価格よりは安く買えるかも…といった要素があるのではないかとも思います。

 

ただ…それでも、安くなると見込まれる金額は、せいぜい1,000~2,000円程度。

 

その一方で、メルカリだと、「どこの誰かも分からない人と商取引をするリスク」というのを背負うことになります。不良品をつかまされるリスク、商品が届かないリスク、不快なやりとりを強いられるリスク、そしてメルカリの品質を担保する「取引者評価システム」の中で不当に低い評価をつけられるリスク…。

 

このリスクを、果たして1,000~2,000円で背負うことが妥当かというと、個人的にはそこまでしないといけないのかな、という気もします。

 

それなら、安心料ということで、楽器屋さんの中古を買った方がまだ安心ではないか、と個人的には思っています。

 

ただ、一方で、メルカリの利用者の方というのはそれなりにいらっしゃるので、出品する側になると、話が変わってきます

 

たとえば、GT-1は、イシバシ楽器に下取りに出すと、たとえ美品であっても10,000円にしかなりません

 

ところがこれをメルカリで売りに出すと、16,000円程度で売れるわけですから、これはかなりの差が出てきますよね。取引のためのやりとり(そしてそこで生じるリスク)や、梱包とか発送の手間こそかかりますが、6,000円の利益のためなら、この手間やリスクも、一定考慮する価値があるのではないでしょうか。

 

イシバシ楽器の立場で見ると、10,000円で仕入れて16,000円で売るとなると、6,000円の利益(もっとも、ここから間接経費を考慮しなければなりませんが)なわけで、個人間の相対取引となると、ホントはここの経費を折半する、13,000円くらいで取引されるのが妥当なのかなあ…と思うのですが、現状を見ている限り、どちらかというとメルカリ市場は、「出品者有利」の空気にあるような印象です。

 

ですので、「メルカリをお得に使うなら、購入よりも出品で」というのが、エフェクター取引に関しては、一つの結論になるのではないでしょうか。

 

なお、ギターやベースなどの楽器そのものについては、また違う論点が出てきそうな気がしますので、また改めて、検討したいと思います。

【レビュー】ヤマハ BBP34 最新BBの最上位機種!

本日は、ヤマハのベース、BBP34をご紹介します。

 

ヤマハのBBシリーズといえば、ベースの定番として、長きにわたり親しまれてきた、定番のブランドです。

 

そんなBBシリーズは、現行モデルでは、大きく、

  • 国産のフラッグシップ:BBP34
  • アクティブタイプのベース:BB734A
  • 上位モデルのコンセプトを維持して低価格化したモデル:BB434
  • 機能を省略した入門モデル:BB234

この4種類に分類されます。そのうえで、カラーバリエーションがあったり、5弦ベースモデルがあったり、BB434にはメイプル指板モデルがあったりと、派生モデルが広がっているわけなのです。

 

このブログでは、これまでBB434、BB734Aを紹介してきました。 

tk-guitar.hatenablog.com

 

BB434は、この価格帯とは思えないほどの手の込んだ作りになっており、コスパに優れたお買い得ベース。

 

BB734Aは、今回紹介する上位機種のBBP34とスペック面ではほぼ同等…どころか、アクティブ切り替え機能を搭載しており、単純な機能面ではむしろBBP34を上回るという、これまたお買い得なベースというようなことを、ご紹介してきました。

 

そして、満を持して登場する、現行BBシリーズのフラッグシップモデル。まずは音を聞いてみましょう。

 


Yamaha BB Series Demo | BBP34

 

他のモデルと比較して、上質な、上品な音がする印象がします。

 

このベース、BBシリーズで唯一の日本製。ヘッド裏には「日本製」のロゴが入っています。日本人が、その国民性ともいえる几帳面さを遺憾なく発揮しながら、一本一本、丁寧にベースを組み込んでいく、そのクオリティ。これはもう、現物を手にしていただければ、一目瞭然かと思います。

 

そう、いまや「Made in Japan」は、れっきとしたブランドになるんですね。

 

日本に暮らしていながら日本製の品を有難がって買わないといけない状況に、一抹の違和感を覚えるのは事実ですが、それはまた議論が別のところへ行ってしまうので、ここでは何も考えず、ただ「日本製」のクオリティの高さに酔いしれることにいたしましょう。

 

そして、その日本製の、工業製品としてのクオリティの高さが、そのまま上質な音になって表れている、そんな印象を私は受けました。

 

さて、このBBP34、このモデルオンリーの特別な技法として、「I.R.A」があります。これは、完成後の楽器に適切な振動を与えることで、擬似的に「弾き込み」を再現し、楽器全体をなじませ、鳴りをよくする効果がある、というものです。

 

このBBP34は、アルダー/メイプル/アルダー3プライのボディ構造で、2つのアルダーの間にメイプル材を挟み込むという構造です。ここまでは一つ下のモデル、BB734Aも一緒なのですが、BBP34の場合、この構造が前述のI.R.Aと相まって、BBならではの鳴りの良さを、いっそう引き出している印象です。ホント、手が込んでいますね。さすがの最上位グレードです。

 

このほかのBBP34の特徴は、PP734Aと重複するのですが、念のため、おさらいです。

 

  • BBシリーズ定番のPJレイアウト
  • ピックアップはYGDカスタムV7
  • 弦を45度の角度をつけて裏通し
  • 5ピース貼り合わせネック(ネックの2本の線、あれは実は貼り合わせた木なのです)
  • 6本のネジでボディとネックを接合するマイターネックジョイント

 

そうそう、BBP34の大きな魅力として、「ミッドナイトブルー」という、限定カラーがあります。これ、画面で見るとほぼ黒に見えるのですが、現物は濃いめの紺、といったところで、メチャクチャ、かっこいいです。個人的にはこのためだけにBBP34に行ってもいいかも…と思えるほどの、素敵な色なんです。

 

価格帯は実売価格で約20万円といったところ。BB734Aのお買い得感が目立つだけに、そこから10万円アップというのは少し躊躇するところもありますが、BBシリーズの最上位機種って、以前は30万円クラスだったので、それを思うと、まだ手の届く範囲なのかな、という気もしています。

 

とにかく、このBBP34は、ぜひ一度、現物を見て、触れていただきたいと思います。

 

日本製の品質の高さと、そこから生まれる上品な音…これは、間違いなく、やみつきになりますよ。

 

 

【レビュー】BOSS KATANA-MINI モバイルアンプの大本命…?

本日は、BOSSの小型アンプ、KATANA-MINIをご紹介しようと思います。

 

 

長らくエフェクターブランドのイメージが強かったBOSSですが、そんなBOSSが満を持して送り出してきているのが、このKATANAシリーズ。

 

既に本ブログでは、KATANA-50をご紹介しているところです。 

tk-guitar.hatenablog.com

 

今回紹介するのは、それをポータブルサイズに落とし込み、電池駆動を実現させたモデルです。

 

サウンドは、どんなものでしょうか。早速、聞いてみましょう。

 


BOSS KATANA-MINIをデジマート担当者が弾いてみた

 

そう、このサイズにして、KATANAシリーズがもっとも得意とする「ブラウンサウンド」を、しっかりと出してくれるのです。

 

このアンプ、スペック的には7W、4インチスピーカー搭載ということで、実は意外と高出力。ですので、ボリュームをグイッと上げると、結構パワフルなサウンドが鳴ってくれます。

 

サウンドのキャラクターですが、クリーン(Clean)クランチ(Clunch)に加えて、あのブラウン(Brown)がついています。やはりこのKATANAシリーズといえば、ブラウンサウンドなわけですが、それをこのサイズで楽しめてしまうというのは、非常に衝撃的だと思います。

 

ちなみにこのKATANA-MINIですが、設計としてはアナログ回路です。KATANA-50などのスタンダードモデルはデジタルで音を作り込んできてますので、コンセプトこそ一緒であるものの、そこへたどり着くまでのアプローチは、大きく異なるわけですね。

 

そして、このアンプ、他のミニアンプと比較したときの大きな違いが、3バンドイコライザーの搭載。

 

他のミニアンプは、だいたい「トーン」のみだったりする中で、このKATANA-MINIについては、一般的なアンプと同様に、3バンドのイコライザーをつけてくれています。このサイズで、しっかり音作りを細部まで追い込めるというのは、非常に意義深いことだと思います。

 

一方で、最近のアンプに多数セットされているエフェクターは、このKATANA-MINIについてはディレイのみと、少々控えめな印象。とはいえ、ディレイが1つあるだけで、結構いろんなことができるので、個人的には変にゴテゴテしてるより、かえって好印象ですね。

 

そして、このアンプの存在意義の1つである、モバイルでの活用。アルカリ単3電池6本で、約7時間の駆動です。電源のないところでギターを鳴らすとき、これは大いに重宝します。

 

そして、もちろん自宅などに据え置いて使う場合、ACアダプターでの使用もできます。その場合、この「PSB-100」を使うことになります。 

Roland 100V用ACアダプター PSB-100

Roland 100V用ACアダプター PSB-100

 

 

なお、BOSSの「PSA-100」では、アンペア数が足りませんので、使えません。お間違えのないように…。

 

このように、いろいろと見てきましたが、最後、このアンプのすごいところは、価格。なんとほぼ1万円で購入することができます。

 

ポータブルアンプとして見ると「まあ、そんなもんかな」という気もしないでもないですが、ブラウンサウンドを得意とするKATANAシリーズの末弟としてみると「えっ、そんなにお買い得なの!?」と思ってしまうほど。

 

手軽にブラウンサウンドを楽しめるKATANA-MINI、実はモバイルアンプの大本命なのかもしれませんね。

 

 

【レビュー】LINE6 SPIDER V 隠れた名機?ワイヤレスもあるよ

本日は、LINE6のギターアンプSPIDER Vをご紹介しようと思います。 

 

LINE6といえば、PODに代表されるモデリングの雄。このSPIDERシリーズも、モデリングギターアンプとして、長きにわたり親しまれていたモデルです。

 

そのSPIDERシリーズの現行モデルが、このSPIDER V。

 

このSPIDER Vは、200種類以上ものアンプ、キャビネット、エフェクトが内蔵されており、もはや「スピーカー付きPOD」と言っても良いようなレベルです。私が昔使っていたSPIDER IIとかは、モデリングの数もそんなに多くなかったのですが、時代はどんどん進化してますね。

 

早速、サウンドを聴いてみましょう。

 


西川進 meets LINE6 SPIDER Ⅴ【デジマート特集】

 

すごい、めっちゃいい音ですね。LINE6のモデリング技術は、年を追う事に進化しているのが分かりますが、ついにここまで来たか、という感じです。

 

クリーンの、きらきらした感じ、そして歪み系の、ギラギラした生々しさ。これはもう、何も考えずに、プリセットの状態でひたすら引き続けているだけでも、十分満足ができるところでしょう。

 

そうした中、このSPIDER Vには、サウンド面以外にも、特筆すべき特徴があります。

 

まず、ワイヤレス機能の搭載。既にLINE6には、RELAYシリーズという、ワイヤレスの定番品がありますが、このSPIDER Vの60W以上のモデルには、ワイヤレスのレシーバーが内蔵されており、別途RELAY G10Tのトランスミッターを購入すれば、ワイヤレスシステムの完成です。

 

どちらかというと自宅で使われることの多いアンプかと思いますが、自宅でもワイヤレス環境を手軽に構築できるというのは、非常に大きいですよね。この分野、BOSSのKATANAアンプが、「KATANA-AIR」でチャレンジしてきましたが、実はLINE6が先陣を切っていた、という構図なわけなのです。

 

ただし、繰り返しになりますが、この機能は60W以上のみで、30Wにはありません。ご注意ください。

 

次に、このアンプの大きな特徴が、「Spider Remote」というiOSAndroidアプリで、サウンドを自在にコントロールできること。このアンプ、さながらPODのように、さまざまなサウンドを作り込むことができるのですが、その操作をアンプ本体で行うのは非現実的なので、このように、アプリで操作できるようにしているわけですね。

 

このほか、ドラムループが搭載されているのも珍しいところ。メトロノームや打ち込みドラムマシンが入っているアンプは他にもありますが、生演奏のとりこみサウンドは非常に珍しいです。練習が楽しくなること、間違いなしですね。

 

弱点があるとすれば…この手の自宅練習用多機能アンプとしては、やや大型な部類に属することでしょうか。BOSSのKATANA-AIRヤマハのTHRシリーズ、VOXのAdioシリーズと比べると、やはり存在感は大きいです。

 

もっとも、それは「自宅練習用」と考えている限りにおいてであり、逆にライブでの活用を考えると、このサイズが心強く感じるのも事実です。

 

さすがのLINE6。この手の商品を作らせたら、天下一品ですね。

 

 

 

【レビュー】Marshall MG15CFR お手軽マーシャル…その実力は?

本日は、マーシャルのギターアンプMG15CFRを紹介します。 

 

マーシャルといえば、言うまでもなくロックなギターアンプの代表選手なわけですが、このMGシリーズは、マーシャルの音を家庭用の小型アンプでも、というコンセプトのもとに販売されている商品です。

 

現行の、型番がCFとなっているシリーズは、パネルが銀色ですね。「マーシャル=ゴールド」のイメージがある人にとっては「う~ん」という感じかもしれませんが、これはこれで、1つのバリエーションとしてはアリではないでしょうか。

 

さてさて、そんな自宅用で使えるマーシャル。サウンドを聴いてみましょう。

 


[Doremishop.vn] - Marshall MG15CFR Product Demonstration

 

うん、確かに「マーシャルっぽさ」は十分に出ていると思います。

 

ただ、どことなく、音に固さを感じるのは、きっと、このアンプがソリッドステートだからなんだろう、という気もします。

 

スタジオに置かれている、スタックタイプのマーシャルアンプは、そのほとんどが真空管アンプなわけですが、このMGシリーズについては、ソリッドアンプです。

 

ですので、マーシャルのサウンドのクセはよく再現されてはいると思うのですが、特にオーバードライブチャンネルにおいて、どことなく「あれ?」という印象を持たれる方も多いと思います。

 

ただ、一方で、自宅でマーシャルらしさをフルに感じることができるサウンドを鳴らそうとすると、おそらくそれは、近所から苦情が来るレベルの爆音になることは、容易に想像ができます。

 

その点、こうしたソリッドタイプのアンプは、音量コントロールが容易なので、自宅において、小音量で「マーシャルらしさ」を楽しめるのは、むしろこういうタイプなのではないか、という気もするのです。

 

また、クリーンチャンネルは、比較的素直なサウンドですので、エフェクターで音作りをしたい人にとって、これを自宅での練習用モニター的に使うのも、アリでしょう。

 

もちろん、その場合、他の選択肢もたくさん出てくるとは思うのですが、マーシャルのロゴが大きく書かれていてテンションが上がるとか、1万円台前半と、価格帯が比較的お手頃であるという点は、他のアンプにないアドバンテージになるのではないかと思います。

 

ちなみにこのMGシリーズ、今回紹介しているのは、出力15ワットの「MG15CFR」ですが、このモデルは、「3バンドイコライザー」と「スプリングリバーブ」がついています。

 

これの1つ下のグレードになる「MG15CF」は、リバーブが省略されており、さらにもう1つ下の「MG10CF」になると、3バンドイコライザーもなくなっています。

 

ですので、アンプ単独で一定不自由なく使おうと思ったら、このMG15CFRが基本になりそうですね。ちなみに、このほか、デジタルエフェクターが搭載された、MG15CFXというモデルもあります。

 

とまあ、このアンプ、総括すると「マーシャルらしさを期待しすぎるとガッカリするかもしれないけど、自宅用練習アンプとしては割と優秀」という商品かと思います。

 

あと、以前紹介したミニアンプ「MS-2」もそうでしたが、マーシャルアンプには、どことなく、ロックギタリストのインテリアたりうる面もありますし、その点も個人的には評価したいポイントです。 

tk-guitar.hatenablog.com

 

そういった意味でも、テンションを上げるために、このMGシリーズを使っていくという選択肢、もっともっと、広がっていいのではないかと、個人的には思っている次第です。