音楽を、やってみよう!~楽器レビューと徒然日記~

楽器レビューや音楽の話題を中心にした徒然日記です。

【レビュー】Fender Made in Japan Hybrid 60s Telecaster

本日は、フェンダーの「Made in Japan Hybrid 60s Telecaster」をご紹介します。

 

Fender エレキギター MIJ Hybrid '60s Telecaster, Rosewood, Candy Tangerine
 

 

かつてフェンダージャパンと呼ばれていたブランドは、現在は日本で作られるれっきとした「Fender」として、これまで以上に高い支持を得ています。

 

この「Made in Japan」のフェンダーについては、現在は大きく、

  • Traditionalシリーズ:主要なヴィンテージの人気モデルを復刻したような形のもの
  • Hybridシリーズ:ヴィンテージを基本としつつ、現代的なアレンジを施したもの

の2つのラインナップがありますが、今回ご紹介するのは、そのうち「Hybrid」のラインナップにある、60年代テレキャスターのモデルです。

 

テレキャスターは、今も昔も、エレキギターのある種原点として、さまざまな人に愛され続けているギターです。シンプルな設計と、あのチャキチャキした…英語で「Twangy」と言われるあのサウンドは、今なお、新鮮さを失っていないと思います。

 

60年代テレキャスターということで、基本的にはアルダーボディのローズウッド指板。50年代のテレキャスに比べると、テレキャスらしさを残しつつも、音に少し丸みを帯びた、扱いやすいサウンドになっています。

 

一方で、昔ながらのテレキャスターについては、昨今の現代的なギターに慣れ親しんだ人にとって、少し扱いにくさを感じるのも事実。

 

で、このHybridシリーズのテレキャスターは、まさにそういった「扱いにくいところ」を現代的にリファインし、ヴィンテージとモダンの「ハイブリッド」になったというわけなのです。

 

さて、まずはサウンド面を確認してみましょう。

 


펜더 Fender Japan Hybrid 60s Telecaster

 

具体的には、

  • ピックアップセレクターが4ウェイとなり、フロントとリアの直列接続が可能。これにより、出力が増すので、リードをとるときに扱いやすくなりました。
  • ミディアムジャンボフレットの採用。ヴィンテージ系ギターに比べると非常に弾きやすく、特にハイフレット演奏時にこれが効いてきます。
  • チューニングを安定させるヴィンテージ・ロッキングチューナーの採用。

あたりが現代的なアレンジといったところになるでしょうか。

 

一方で、「現代的なアレンジ」というよりは、どちらかというとTraditionalシリーズと比較したときの「上位モデル」としての特徴として、

  • ネックのサテンフィニッシュ。日本製フェンダーではあまり使われなかった仕上げなのですが、これはメチャクチャいいです。
  • ピックアップがAmerican Vintage '58

といったところが挙げられます。

 

個人的にはこのHybrid 60's テレキャスターサテンフィニッシュのネックと4ウェイのセレクターが非常に魅力的に映ります。どちらも、これまでのフェンダージャパンのテレキャスでは得られなかった特徴ですので、これからテレキャスを買う方には、ぜひオススメしたいところです。

 

ちなみに価格帯としては、概ね10万円程度。Traditionalシリーズに比べると1~2万円程度高いのですが、上記の特徴を踏まえると、この程度の価格差は全く気にならないと言って良いでしょう。

 

ところで、モダン仕様のテレキャスターということになると、価格差は結構ありますが、FenderのAmerican Professionalシリーズとの比較が気になるところかと思います。

 

 

こちらとの比較でいうと、V-Modピックアップを搭載したアメプロの方が、より音は現代的かな、というで、アメプロの方が、全体的に元気なサウンドが鳴るような感じがします。

 

一方で、まさにこのHybridシリーズは「ヴィンテージとモダンのハイブリッド」なわけなので、ヴィンテージの雰囲気を残したい、ということであれば、Hybridシリーズの方が合っていると思います。

 

あと、Hybridシリーズとアメプロは、実に10万円近い価格差がでています。このあたりをどうとらえるかは、人それぞれでしょうね。

 

総合すると、価格、品質、使い勝手…日本製フェンダーの良さが随所に出ているのが、このHybridシリーズだと思います。

 

1本目のテレキャスにも、2本目のテレキャスにも、とってもオススメな一本なのです。

 

Fender エレキギター MIJ Hybrid '60s Telecaster, Rosewood, Candy Tangerine
 

 

【レビュー】CoolZ ZJB-10R 食わず嫌いはもったいない!実はメチャクチャ高品質!

本日は、島村楽器のオリジナルブランド、CoolZのジャズベースタイプ、ZJB-10Rをご紹介します。

Cool Z/ZJB-10R 3-Tone Sunburst

Cool Z/ZJB-10R 3-Tone Sunburst

 

 

島村楽器のオリジナルブランドとしては、概ね上から順に、HISTORY、CoolZ、LaidBack、BUSKERSとありますが、CoolZはこの中では真ん中の位置づけ。価格帯的には10万円弱くらいが中心で、日本製フェンダー(旧フェンダージャパン)と競合してきそうな感じです。

 

しかし…この島村楽器オリジナルブランドシリーズ、島村楽器に初心者向け・大衆向けのイメージがあるためか、どうも一般には高い評価が得られていないような気がします。実際、島村楽器さんの店頭での接客の様子を見てみると、とりあえず勧めてみるものの、結局フェンダーとかが選ばれているイメージが強いですね。

 

でも、そんなイメージだけでCoolZを避けるのは、あまりにもったいないんです。

 

まず、このCoolZは、この価格帯で国産です。そういった意味では、まさに日本製フェンダーがライバルになってくるところです。

 

もちろん、日本製フェンダーの品質やブランドイメージに間違いはなく、非常に強力なライバルになっているのですが、このCoolZは、品質に圧倒的な定評のあるフジゲン製。そんなフジゲンの楽器を、場合によってはかなりの低価格で買えてしまうというのは、非常にお得です。

 

そして、今回紹介する、ジャズベースタイプのZJB-10Rのサウンド面を聞いてみましょう。

 


【I Love Guitar!】PENGUIN RESEARCH堀江晶太のCoolZ ZJB-10Rレビュー!

 

ヴィンテージ感を残しながらも、結構元気なサウンドです。

 

日本製フェンダージャズベースとの競合が予想されるモデルですが、たとえば60s Traditionalのジャズベースと比べると、こちらの方が音が生々しいというか、元気があるイメージですね。

 

このCoolZのZJB-10Rは、アルダーボディのローズウッド指板、2ボリュームの1トーンと、まさにジャズベースとしてもっともスタンダードな60年代のジャズベースを再現したようなスペックになっていますが、日本製フェンダーとの大きな違いとして、

  • サークルフレッティングシステム(C.F.S)
  • 弾きやすさを意識したネック加工「スムーズグリップ」

が導入されています。また、塗装も日本製フェンダーのトラディショナルシリーズと比べると薄く、楽器の生鳴りが強調されているような印象です。

 

どうしてもフェンダーのブランドイメージが強力なゆえに、ついついフェンダーに手を伸ばしがちになるのですが、このCoolZ、ブランド面さえ気にしなければ、かなりお買い得で、しかも戦力として相当長く使っていけることは間違いなし。

 

ちなみに、アンパンマンの「勇気りんりん」を抜群のセンスでアレンジしたこの動画、弾いているベースはCoolZです。

 


アンパンマンをスラップベースで弾いてみました!

 

ジャズベースのおいしいところがしっかり引き出されたこのスラッププレイが、CoolZのベースから繰り出されているわけですね。

 

このように、楽器を戦力として考えたとき、こんなに使えるジャズベースは他にないのではないかと思います。しかも価格もかなりお買い得。

 

もちろん、日本製フェンダージャズベースも、大変よくできた素晴らしい楽器ですから、これら両者は、ぜひ先入観なく、弾き比べてみていただきたいと思います。

 

 

【レビュー】XVIVE XV-U2 この価格で今すぐ手に入る!お手軽高品質ワイヤレス!

本日は、XVIVEのワイヤレスシステム、XV-U2をご紹介します。

 

XVIVE エックスバイブ ワイヤレス・ギターシステム XV-U2#ブラック

XVIVE エックスバイブ ワイヤレス・ギターシステム XV-U2#ブラック

 

 

ギターのワイヤレスシステムというと、一昔前は高嶺の花、という印象がありましたが、LINE6のRelayシリーズが2~3万円台でリリースしてきたこともあって、だいぶ買いやすくなりました。

 

と、そんな低価格化の中にあって、堂々の1万円台でリリースされてきたのが、このXV-U2です。

 

Amazon(上記リンク)で買えば、15,000円弱+15%のポイント
(ただし、ポイント加算率はカラーによって違うようです。一番標準的な黒であれば15%ですね)

 

このXV-U2は、トランスミッター(発信器)とレシーバー(受信機)が同じ形をしており、トランスミッターをギターに、レシーバーをアンプ(またはそこにつながったエフェクター)に接続します。

 

これまで主流だったワイヤレスシステムは、トランスミッターには短いシールドが、そしてレシーバーにはACアダプターが必要だったため、それなりに荷物がかさばることが多かったのですが、このXV-U2はトランスミッターとレシーバー、どちらにもプラグがついていて、ギターやアンプ等に直差しできる上、バッテリーはMicroUSBの端子から充電することができるため、演奏時にACアダプターは不要。

 

そんなわけで、これまでのワイヤレス以上に解放感が大きいです。

 

そして、接続ができれば、チャンネルを合わせて、あとは音を出すだけという簡単設定。どのチャンネルになっているかは、LEDランプの点滅回数で判断します。少し分かりにくいかもしれませんが、それと引き換えに筐体がこれだけ小型化していますので、これは大いにアリですね。

 

気になる音質ですが…かなり良好です。シールドと比べると少しハイファイですが、音作りの中で調整することができる範囲ですね。

 


お手軽ワイヤレス体験 xvive XV-U2 Digital Wirelessをザックリとレビュー

 

距離は、カタログスペック上は30メートルまで離れることができます。相当大規模な会場でなければ、問題なく運用できるでしょう。少なくとも、一般的なリハスタやライブハウスでは、何の不自由も感じませんでした。

 

もし注意事項があるとすれば、トランスミッターをギターやベースに直差しするがゆえに、変形ギター等のだと、きちんと差せない場合があること。標準的なストラトテレキャスレスポール、ベースであればプレベジャズベであれば問題なく使えますが、個性的なギターをお使いの場合はご注意ください。また、アクティブピックアップとの相性が悪い場合もあるようです。

 

なお、この商品のライバル機種として、BOSSのWL-20が想定されます。

 

BOSSのWL-20については、追ってまたレビューしますが、BOSSのWL-20とXVIVEのXV-U2を比較すると、

  • 価格面においてはXV-U2が勝る
  • ブランドイメージとケーブル・トーン・シミュレーション(シールドの音質変化を再現)の点でWL-20が勝る
  • その他のおおまかな使い勝手はほぼ同等

といった印象があります。

 

本稿執筆時点(2018年9月15日)では、まだまだBOSSのWL-20は品薄で、入手困難となっています。手っ取り早く、お手軽なワイヤレスを入手しようと思うなら、このXV-U2は十分選択肢に入るでしょうし、価格面も踏まえて考えると、XV-U2の方にむしろ分があるという考え方もあると思います。

 

WL-20をきっかけに、コンパクトなワイヤレスシステムに興味をもったけど、すぐに買えなくてガッカリした方。このXV-U2、かなり満足できますよ。

 

この価格であれば、ライブ用のみならず、自宅用としても使えてしまいます。自宅で自由に動き回りながらギターを弾けるの、かなり快適です。実はワイヤレスって、むしろ自宅で使った方がいいのでは…と思ってしまうほどでした。

 

ぜひぜひ一度、お試し下さいませ♪

 

XVIVE エックスバイブ ワイヤレス・ギターシステム XV-U2#ブラック

XVIVE エックスバイブ ワイヤレス・ギターシステム XV-U2#ブラック

 

 

【新製品紹介】フェンダー ハマ・オカモトシグネチャーモデル「#4」リニューアル!

フェンダーからリリースされている、ハマ・オカモトモデルのプレシジョンベース「#4(ナンバーフォー)」がリニューアルされました。 

 

このブログでも、以前、ハマ・オカモトモデルのベースについてレビューしたところです。

 

tk-guitar.hatenablog.com

 

そのときの評価としては、

  • かなりの低価格ながら、すごく使えるプレシジョンベース
  • ジャズベの細いネックがついているので、非常に弾きやすい
  • 丸ペグ(パドルペグ)やブリッジカバーなど、マニア心をくすぐるパーツ
  • ピックアップを換えれば、さらに化ける

というふうに、非常に高く評価をさせていただきました。実際、私も愛用しているベースの1本です。

 

また、SNS上や楽器屋さんの評価も高く、ハマ・オカモト氏のベースプレイに高い評価が集まっていることも相まって、大変人気のあるベースとして知られています。

 

そうした、ハマ・オカモトモデルのリニューアル。果たして、どのあたりが変わったのでしょうか。

 


Fender HAMA OKAMOTO Precision Bass #4 VWH

 

まず一つ、上の動画にもありますが、新カラー、オリンピック・ホワイトが追加されています。

 

ハマ・オカモト氏といえば、3トーンサンバーストのイメージが非常に強いですが、最近はたまにこの色のプレベでライブに臨むことも増えています。また、実は最初に買った(両親に買ってもらった)ベースは、フェンダージャパンのオリンピックホワイトのジャズベース。この色にも、思い入れがあるということなんだと思います。

 

次に、ピックガードの色合いの変化。これまでより少し赤みがかった感じになりました。よりヴィンテージ感が強まった印象ですね。

 

そして、これは直接的に「どこが」とは言いづらいのですが、現在の日本製フェンダーは、フェンダーカスタムショップのマスタービルダーであるクリス・フレミングを招聘し、工程の見直しなどを通じた製品全体のクオリティアップが図られており、リニューアル後のハマ・オカモトモデルも、その例に漏れません。

 

このように、前モデルの良さを残しつつ、より直近のハマ・オカモトのこだわりや日本製フェンダーのクオリティアップが反映された、今回のハマ・オカモトモデル。

 

一点、悩ましい点があるとすれば、それは価格のアップです。当初モデルは、8万円台で買えたので、驚異的な価格競争力を誇っていたのですが、今回のモデルから、価格が2万円程度上がり、10万円強というのが相場価格になっています。

 

とはいえ、日本製フェンダーの主力モデルも、最近は概ねこのあたりの価格になっていますし、この価格でもなお、十分お買い得だとは思います。

 

1本目のベースとしても十分使えますし、ジャズベ使いのサブベースとしてもオススメ。

 

また、価格が安く、素質が良いので、気軽にピックアップ交換などを通じたカスタマイズもやっていけそうです。

 

個人的には、ピックアップをセイモア・ダンカンのAntiquityシリーズに換えるとか、フェンダーカスタムショップのものに換えるとかがオススメですね。

 

 

非常に人気の高いモデルのため、店頭、ネットともに品薄気味になるかもしれませんが、メチャクチャオススメのベースですので、ぜひぜひ、購入をご検討くださいね。

 

 

【レビュー】フェンダー TOMOMI PRECISION BASS

今回ご紹介するのは、フェンダーからリリースされているSCANDAL・TOMOMIモデルのプレシジョンベースです。

 

Fender エレキベース TOMOMI PRECISION BASS
 

 

SCANDALといえば、関西発の女性4人組ロックバンド。非常にパワフルなガールズロックという感じで、若い方を中心に、ファンもたくさんいらっしゃいます。

 

非常にルックスがセクシーで、そうした雰囲気が漂うがゆえに、サウンド面があまり語られていないような向きを個人的には感じますが、実際サウンドを聴いてみると、ロックサウンドが前面に出た、メチャクチャかっこいい楽曲ばかり。

 

今回紹介するのは、そんなSCANDALの低音を支える、TOMOMIちゃんのシグネチャーモデルとなるプレシジョンベースです。

 

なんとこれ、フェンダーからリリースされており、その点1つとってみても、いかにこのSCANDALのサウンドが音楽的に評価されているかがうかがえます。

 

さて、そんなTOMOMIモデルのプレベですが、ルックスはナチュラルボディにローズ指板、そして赤べっこうのピックガードということで、全体的にナチュラルな雰囲気が漂っています。

 

で、このベース、ボディはアルダーでして、あまりアルダーボディのナチュラル仕上げというベースは多くないように思いますので、このあたり、結構新鮮です。

 

ちなみに、ヘッドのロゴはいわゆるCBSロゴですね。

 

さてさて、サウンド面はどうなのでしょうか。

 


Fender / TOMOMI PRECISION BASSのご紹介【島村楽器イオンモール利府店】

 

わたし自身もこのベース、弾いたことがあるのですが、弾いたときの第一印象は「わっ、使いやすい音!」というところです。

 

プレベというのは、あの無骨な音こそが最大の魅力なわけですが、このベース、その部分がいい意味でとがってなくて、基本プレベなんだけど、かなり幅広いジャンルに使って行けそうな、そういう懐の深さを感じるベースです。

 

ピックアップは、American Vintage ‘63が搭載されており、その品質は間違いなし。ルックス面も含めて、どちらかというとヴィンテージ指向に振ったこのベースですが、そうした意識が、サウンドに良い影響を与えている印象を受けます。

 

一方で、ネックについては、通常のプレベよりもスリムに作られており、非常に弾きやすい。「女の子の小さい手でも弾きやすいように」というような配慮なのかもしれませんが、これだけ弾きやすければ、男女関係なく、それこそジャズベース派のベーシストも違和感なく乗り換えられそうです。

 

このベースの特徴、ここまでつらつらと書いてみましたが、総括してみると、「SCANDAL・TOMOMIのシグネチャーモデル」ということで、一見、現代的な仕様になっているのかと思いきや、ルックスも中身も結構落ち着いていてSCANDALのファンのみならず、幅広い層にアピールしていける実力を有するベース、ということになりそうです。

 

現代的なSCANDALの音楽に感化されて…というよりは、コンサバだけど少し人と違うプレベを…という人の方が、向いているかもしれませんね。

 

ところで、こういった「使い勝手のいいアーティストモデルのプレベ」ということになりますと、ハマ・オカモトモデルのプレベが真っ先に思い浮かびますよ。

 

tk-guitar.hatenablog.com

 

でも、ハマ・オカモトの場合は、彼のプレイスタイル的にそういったベースがぴったりはまるのですが、SCANDAL・TOMOMIの場合は、もっと現代的なスペックであっても良さそうなだけに、こういったベーシックなスペックのベースで、ああいった音楽をやっていることを、非常に興味深く思います。

 

さて、気になる価格ですが、実売価格は約15万円

 

このベースは、日本製フェンダーということで、ベースの組み込みの精度などは非常に高いです。その中でもやや高い価格帯に位置していますが、ネックの塗装がサテン仕上げになっているなど、高級感ある仕上がりになっていますので、納得のいくレベルではあります。

 

そして、Fender USAのAmerican Professionalシリーズよりは明らかに安く、そういった意味でも、価格設定は戦略的だなあ、と思います。

 

このブログでシグネチャーモデルを紹介するときの定番文句みたいになっていますが、最近のアーティストモデルは、そのアーティストのファン以外の方でも積極的に使っていける内容になっています。

 

特にこれはフェンダー製品ですから、なおのこと、普通のプレベとしても使えてしまうのではないでしょうか。

 

これ、ホントにオススメです。ぜひぜひ一度、手にしてみてください♪

 

【レビュー】 Fender Road Worn '60s Jazz Bass

今回は、フェンダージャズベース、Road Worn '60s Jazz Bassをご紹介します。

 

 

フェンダーのRoad Wornシリーズというと、割とハードなレリック加工を施し、ヴィンテージサウンドを指向していくという、メキシコ製フェンダーの大人気機種ですね。

 

このベースは、最近大人気のガールズバンド、SHISHAMOのベーシスト、松岡彩さんが、フィエスタレッドのカラーリングのモデルを使っていることで知られています。なるほど、確かに、SHISHAMOのベースをよく聞いていると、ジャズベースのおいしいところをフルに引き出している感じがしますよね。

 

さて、このブログでは、以前、RHCP(レッチリ)のフリーモデルについて、ご紹介をさせていただいたことがあります。

tk-guitar.hatenablog.com

 

今回は、フリーモデルではなく、通常のジャズベース。こちらも、一見して、かなりの風格が漂っている印象です。

 

まず、外観を見てみると、前述のレリック加工がとにかく目を引きます。長年にわたって使い込まれたようなその雰囲気は、とても人工的につけたものとは思えません。そして、傷のみならず、金属パーツやピックアップにも、さびやくすみといった細かい加工が施されており、本当に芸が細かいです。ヴィンテージ指向の方にとっては、この点だけで、まず興味をそそられるのではないでしょうか。

 

そして、このモデルの特徴としてもう一つあげられるのが、非常に薄いニトロ・セルロース塗装。この塗装は、レリック加工の雰囲気を引き立てると同時に、その薄さが木の鳴りを引き出しているなど、サウンド面へもかなりの好影響を与えています。

 

なお、このベースは、「’60s」を名乗っていることからもわかるとおり、60年代…具体的には、おそらく62年製のジャズベースをモチーフに設計されている感じです。ですので、このベースには、20フレット、逆巻きペグなどといった、昔ながらのジャズベースの特徴も、しっかり受け継がれています。

 

さて、実際のサウンドはどうか。

 


Fender Road Worn 60s Jazz Bass

 

まさにその見た目どおり「枯れた」サウンドではあるのですが、一方で意外とサウンドへの「張り」になり得る成分なんかも兼ね備えている印象で、言うなれば「実戦的なヴィンテージサウンド」といったところでしょうか。

 

弾いてみて思うのは、とにかくこのベースの、基本的素質の高さ

 

ですので、その見た目どおりに、ヴィンテージ系に振ったサウンドを目指していけば、そっち方面にうまく仕上げていくこともできますし、一方で、だとえばハイパワー系のピックアップを載せれば、そのピックアップの特性を、この質の高いベースがうまく引き出して、現代的なロックサウンドにもうまくはまるベースサウンドを作り出すことができます。

 

そういう意味では、見た目と違って万能…というか、そもそもジャズベース自体が万能ベースというふうに言われていますので、そのジャズベースの良さが、まさに十二分に発揮される一本、というふうに言えるかと思います。

 

 

ところで、このRoad Wornシリーズ、前述のように、レッチリのフリーモデルと、一般的なスタンダードモデルの両方があり、どちらがいいか、迷われるところもあると思います。これら両者の違いを見ていきますと…

 


  • フリーモデルはシェルピンク。これも通常ラインナップではあまり見ない、貴重な色ですね。

    一方の一般モデルはサンバーストかフィエスタレッドの2択。レリック加工されたサンバーストの渋さもかっこいいのですが、個人的にはフィエスタレッドの方も超好みで、これは非常に迷います。

 

  • コントロール
    フリーモデルは2連のスタックノブ。それぞれがフロントとリアのボリューム、トーンをコントロールするタイプですね。

    最初期のジャズベースはこのスタイルだったのですが、基本的には1962年から、今回紹介している一般モデルのような、2ボリューム+マスタートーンの3ノブになり、こちらの方が一般的なジャズベスタイルとして認知されています。ですので、フリーモデルの方が珍しさはありますね。

 

  • ピックアップ
    公式サイトでは、フリーモデルについては「Pure Vintage ‘64 Single-Coil Jazz Bass」、一般モデルは「Standard Vintage Alnico Magnet Single-Coil Jazz Bass」となっています。

    名前だけではよく分かりませんが、引き比べた印象では、フリーモデルの方は余計な帯域を思い切って落としており、一般モデルはもう少し幅広い帯域で音を鳴らしている印象でしょうか。ここはもう、完全に好みの世界ですね。

 

とまあ、大きな違いは、このあたりでしょうか。

 

このRoad Wornのジャズベース、ホントに出来が良くて悩むのですが、もう一つ悩ましいのが、価格の問題。実売価格が18万円台であり、これくらいの値段になると、USA製のアメリカン・プロフェッショナルシリーズと競合してくるのです。

 

とはいえ、ここは「メキシコ製とUSA製が同じ値段?」というような視点で見るのではなく、「ヴィンテージ指向のベースと、それを現代的にリファインしたベース」という比較で見て、それぞれの好みに合う方を選べばいいのかな、と思っております。

 

20万円弱ということで、比較的高額なベースだというふうにも言えますが、その分、それに見合う価値は、間違いなくあります。

 

このRoad Wornシリーズのジャズベースを1本持っていれば、一生使えるベースになること、間違いないのではないでしょうか。

 

ちなみに、SHISHAMOに憧れてベースを手にする若い方にも、このベースはオススメです。サウンド面もかなり似せることができますし、なんといってもフェンダージャズベース。どんなジャンルの音楽にもしっかりマッチしてくれますから、末永くお付き合いできますよ。

 

さまざまな方にオススメの、このFender Road Worn Jazz Bass。ぜひぜひ、お試し下さい!

 

 

 

【レビュー】Fender American Professional Jazz Bass

本日は、フェンダーのベース、American Professional Jazz Bassをご紹介します。 

 

Fender エレキベース American PRO JAZZ BASS® ROSEWOOD CAR

Fender エレキベース American PRO JAZZ BASS® ROSEWOOD CAR

 

 今、「フェンダーUSAのジャズベース」というものを買おうとすると、一番身近なモデルになるのが、これですね。

 

フェンダーのAmerican Professionalシリーズ、いわゆる「アメプロ」は、昨年、2017年に、これまでのAmerican Standard、いわゆる「アメスタ」に代わる位置づけでリリースされたラインナップ。

 

フェンダーUSAと言われる、米国産のフェンダーシリーズの中では、一番お求めやすいモデルではありますが、このアメプロは、細部にわたってしっかり作り込まれており、ラインナップ内での優劣うんぬんではなく、シンプルに非常に使える、実戦的な中身になっているのが特徴です。

 

このブログでは、以前、アメプロのプレシジョンベースを紹介させていただきました。 

tk-guitar.hatenablog.com

 

このときも、このプレベを私は非常に使いやすいと感じたわけなのですが、今回のジャズベはどうなのか。

 


Fender American Professional Jazz Bass

 

端的に言うと、「現代的なニュアンスを持ったジャズベのサウンド」といったところでしょうか。

 

このジャズベース、ボディはアルダー、指板はメイプルorローズウッドという、非常にスタンダードなつくり。ピックアップには、V-MODという、このアメプロ用に新たに作られたものが搭載されていますが、このピックアップが、アメプロのサウンドキャラクターを作り出している印象を受けますね。

 

指板のメイプルorローズは、これまた非常に悩ましいところではありますが、スラップでバキバキに攻めたい人はメイプル、指弾きで渋く攻めたい人はローズを選ぶと、このベースの良さが引き立つのではないでしょうか。

 

また、このジャズベの大きな特徴が、ネック回り。このアメプロは、これまでよりもさらに薄めな「スリムCシェイプ」というものが採用されており、これが非常に細身で、弾きやすいんです。

 

ジャズベ自体が比較的弾きやすいベースである中、ここまでネックが細いと、握り込みも非常にしやすいです。何より、この弾きやすさが、新しいベースラインを生み出しそうな、そんな期待感さえ持たせてくれます。

 

一方で、このベース、フェンダーUSAのスタンダードなジャズベースではありますが、いわゆるヴィンテージ指向とは必ずしも言いがたい面がありますので、そっち方面を期待する方は、あらかじめ試奏し、自分の求めるサウンドと合っているかどうか、ご自身の耳で確認されることをお勧めします。

 

どちらかというと、このベース、「現代のフェンダーが送り出す、最新のベース」ということで解釈した方が、スッと落ちてくる感じですね。

 

そう考えると、ヘタにヴィンテージ系のベースに手を出すより、はるかに使い勝手はいいですし、基本的に年式が新しいですから、長く使えるのも間違いなし。実戦的なジャズベースをお探しの方には、非常に心強い味方になってくれると思います。

 

価格は基本的に20万円弱くらいが定番の様子。フェンダーUSAのベースとしてはお求めやすい方ではないでしょうか。

 

新しいフェンダーUSAのスタンダードは、プロフェッショナルにも使い込める、素敵な一品なのです。

 

Fender エレキベース American PRO JAZZ BASS® ROSEWOOD CAR

Fender エレキベース American PRO JAZZ BASS® ROSEWOOD CAR